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「分党」が正式に決まった22日の日本維新の会の臨時党大会で、共同代表の橋下徹氏はこう強調し、今回の分裂を「橋下新党」の再スタートと位置づけた。大阪・近畿を地盤とする議員から「大阪都構想や来春の統一地方選に向けてすっきりした」と歓迎の声が上がる一方、橋下氏への不満から、もう一人の共同代表・石原慎太郎氏に従う議員もおり、温度差も浮き彫りになった。

 結いの党などと合流し、野党再編を進めたい橋下氏と、「自主憲法制定」へのこだわりが強い石原氏。この日午後1時から大阪市内で開かれた党大会では、まず石原氏が東京からテレビモニターで発言し、「大阪の方々は、パートナーに結いの党を選んだ。私たちは行動を共にすることはできない」と、橋下氏らへの不満をぶちまけた。

 だが、出席者のほとんどは橋下氏系の国会、地方議員で、拍手などは聞かれなかった。この後、橋下氏が「日本の社会システムを変え、今の時代に応じた改革を断行する」と述べると、会場は賛同の声に沸いた。

 大阪府議出身の東徹参院議員は「大阪にとっては、原点回帰でプラス。分党で野党再編に向けて間違いなく進み出す」と喜び、青野剛暁・大阪府議団代表も「来年の統一選に向けて走り出すスタート。大阪都構想の前進につながる」と前向きに受け止めた。

 ただ大阪を地盤としながら、西野弘一衆院議員(大阪13区)が「石原新党」入りし、林原由佳衆院議員(比例近畿)が無所属となるなど、たもとを分かつ動きも。

 こうした現状に、党大会で橋下氏は「あえて一言、言わせてもらう」と述べ、維新が地域政党・大阪維新の会から始まったことを強調。「もともとは大阪の地方議員が全国を駆け回り、票を集めたから今の日本維新の会があることをお忘れなく」と、石原新党を選んだ議員らにクギを刺した。

 石原氏に従う近畿のある衆院議員は「維新は結局、橋下氏頼みの政党で、橋下氏の意見には誰も逆らえない。これが橋下維新の限界だ」と冷ややか。かつて橋下氏と盟友だったが、石原新党入りを決めた中田宏衆院議員(比例北陸信越)は「分裂で勢力が減り、橋下氏が求心力を保つのは厳しくなるだろう」と語った。

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