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広告表現にまつわる世界最大級の祭典、カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバルが南仏・カンヌで開催されている。ソーシャルメディアの活用例が目立つ一方、商品デザイン部門が新設されるなど、広告の枠を超えたイベントに拡大。日本の作品も注目を集めている。

 初日(15日)のセミナーには米国の俳優、デビッド・ハッセルホフ氏が登場。世界的に流行している「セルフィー(自分撮り)」や、自身が登場するウェブのゲーム「HOFF or NOT」(http://hoffornot.com/)をツイッター上で共有するなど、ソーシャルメディアを使って参加者や世界中のファンとの一体感を演出した。

 今年はテレビCMを中心としたフィルム部門や印刷物を扱うプレス部門などに加え、プロダクトデザイン部門を設け全17部門で作品を募集。97カ国から3万7427作品の応募があった。

 PR部門では、青森県田舎舘村の田んぼアートにスマホをかざすと、地元の米などが購入できるというプロジェクト「Rice Code」(博報堂)にゴールドライオン(金賞)が贈られた。画像認識技術の利用で「村おこし」をする斬新な試みだ(http://goo.gl/eUio8n)。

 また今年は、市場拡大が見込まれる医療・健康分野の作品を集めた祭典、ライオンズヘルスが新設され、電通名古屋が手がけた医療法人葵鐘(きしょう)会(愛知県稲沢市)の「Mother Book(マザーブック)」(http://mother-book.jp/)がグランプリを受賞した。

 Mother Bookは、標準的な妊娠期間40週に合わせた40ページの書き込み式の本で、ページをめくるごとに母親の体が丸くなっていく様子をページの凹凸加工で表現し、その時々の記録や思いを書き込めるようになっている。子どもが手に取ったとき、母親の体の変化や自身が誕生するまでの過程を実感することができる。

 21日までの祭典には、90カ国・約1万2千人の広告関係者やメディア関係者が参加している。

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